6月も終わり、早7月

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6月も終わり、早7月

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2019/06/30 6月も終わり、早7月

6月も終わりの日曜、親戚の法事のため、佛華をいけ直しました。羽毛ケイトウという花が、何となく綺麗で、ユリを主体に、羽毛ケイトウをワンポイントに、いけてみました。

 

6月のお話。6月23日は、国木田独歩の命日だそうですが、彼のある小説の中で、「宇宙の不思議を知りたいという願いではない、不思議の宇宙を驚きたいという願いである」というような言葉があるんだそうです。科学至上主義の昨今、科学を駆使して何かを知る、何かを解決するということが熱心に行われるわけですが、人間など宇宙においてはちっぽけなもの。もちろん、私は(社会科学系ではありますが)研究者でもあるので、知的好奇心を発揮して、いろんなことが科学の力で解決できるならそれはそれでいいことだと思います。

 

ところが、解決できないこともあるし、解決したかのように装うこともあります。実験結果を偽造したニュースは少なくありませんし、科学とは似ても似つかない、トンデモ宗教(布施で病が治る、壺を買えば病が治るなど)もあります。そういうものに引っかかる方もおられる。

 

病気で苦しみ、歳を重ねることで苦しむ。私も、腰が痛くなったり、膝が痛くなったりで、歳を感じることも多くなりました。

 

ところで、6月27日はヘレン・ケラーの誕生日です。三重苦を背負ってこの世に生を受けながら、素晴らしい家庭教師との出会いなどもあって、世界に影響を与える女性となった。障碍(しょうがい)というと、ついつい可哀想だと思ってしまいますが、本人にとっては、そうではないのかもしれません。もちろん、苦痛を感じている障碍者もおられるでしょうが、他人がとやかくいうことでもない。パラリンピックの選手の方々は、輝いておられます。障碍者の中のほんの一部ではあるでしょうけれど。

 

人間社会で、努力しなければならないことは多々ありますし、知的好奇心を発揮すべき場面はあります。しかし、基本的には、あるがままを受け入れる。不思議の宇宙を驚く。この地球環境を楽しむ。そして、自分の今ある境遇を楽しむ。

 

難しいことではあるけれど、苦しみばかりのこの世ではあるけれど、あるがままを受け入れる。そう心がけたいものです。

 

ちなみに、不思議(不可思議)とは、簡単に言えば、神仏の、人間には計り知れないお力のことです。宇宙の不思議を全て解き明かすなどというのは、人間の思い上がりかもしれません。科学の力を発揮する時も、自然界に対する敬意がなければいけないと思います。

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