報恩講〜お聴聞作法について〜

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報恩講〜お聴聞作法について〜

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2020/11/02 報恩講〜お聴聞作法について〜

真宗寺院で最重要の行事である報恩講をお勤めさせていただきました。

報恩講とは、宗祖親鸞聖人のご遺徳を偲び、感謝する法要であり、例年、本山では聖人のご命日の前1週間にわたり執り行われます。当寺のような末寺は本山と被らないように、10月から11月にお勤めすることが多いです。

今年はコロナ禍のため内勤め(寺族等関係者のみ)にするお寺が近隣でも多かったのですが、ほんの数人であっても、他の行事はともかく報恩講だけはと、総代さんにもお願いしたところ心よく賛同していただいたので、開催に踏み切りました。

 

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当寺では行譜正信偈六首引きを例年お勤めしておりますが、感染予防対策として時間短縮のため一首引きに変更し(※)、真宗ではお聴聞こそが大事ということで、そちらにしっかり時間を割くことにしました。

 

(※)6首とか1首とか言うのは、お経の後に和讃を上げるのですが、その数のことです。

 

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このご時世ですのでどれくらいお参りがあるのか、少ないのではないかと危惧しておりましたが、晴天の中、大勢の門徒さんにお越しいただいて、ありがたいことでした。密にならないよう、またマスクを全員につけてもらってのご参列、講師の先生にすれば、表情がわかりにくくお話ししにくかったかもしれません。

 

布教使は当真宗佛光寺派正念寺御住職の長田譲師にお願いしました。面白く聞かせてもらったと、門徒さんからも好評でした。

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本来は、最後に恩徳讃(和讃の一つである「如来大悲の〜」)を節をつけて歌うのが恒例なのですが、一首引きにしたり、時短の意識が働いたのか、ころっと忘れていたのは、痛恨のミスでした。

 

ちなみに、当ブログの副題としましたお聴聞の作法ですが、難しい話ではないのですけれども、初めと終わりに拍手は不要が原則です。布教使のお話を「お取次」と呼ぶことがありますが、まさにお釈迦様の教え、聖人の教えを取り次いでいただいているわけで、拍手をする必要はないということです。終わりにありがとうございましたとお辞儀をしたり、布教使とともに御本尊に向けて合掌したりすることで十分です。

 

もっとも、最近は拍手をするケースもあり、その辺は周囲の状況をよく見るというのが大事かもしれません。お経をお勤めするときも、大事なのは唱和、すなわち、他の人としっかり合わせることであり、耳をそば立てて、音階等合わせることが求められますので、拍手するとかしないとか、自分勝手に決めずに周囲の人と合わせましょう。それに尽きます。

 

何はともあれ、皆さんのおかげをもちまして、本年も立派に報恩講を厳修することができましたことは、思い出に残るものでした。

 

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