「せい」を「おかげ」に変えてみる

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「せい」を「おかげ」に変えてみる

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2021/01/28 「せい」を「おかげ」に変えてみる

大阪真宗協和会では、各会員寺院の掲示板に貼ってもらえるよう、毎年法語ポスターを作成しています。私も編集委員の1人ですが、各自持ち寄ったものを委員間でああでもないこうでもないと議論しています。

 

12枚作成するのですが、時事ネタ、季節感を有するもの、そうではないものいろいろあります。もっとも、時事ネタは翌年にそのネタがまだ人口に膾炙しているのか、見極めが難しいところです。

 

さて、今年のポスターの中に、

 

「誰々の せいを おかげに 変えてみる」

 

というのがあります。ネタバレになるからあんまり先に言うなと編集委員に叱られそうですが、私はあまりにも気に入りすぎて、SNS上で繰り返し披露しております。ちなみに私が元ネタを出したわけではないので、本当に叱られそうです(苦笑)

 

しかし、寺の前の掲示とSNSでは見る方が違うでしょうから、ゆるしていただきましょう。

 

皆さんいろいろご経験はありませんか。例えば例年なら皆われ先に手を挙げる出張も、今年は誰も手を挙げず、かといって誰も行かないわけにはいかないので、行ってもらえないかと頼まれる。これって、ある意味理不尽ですよね。人間の性と言いますか、いつもなら喜んで行っていても、コロナが心配で今年は行きたくない。でも誰か行かなければならないから、いつも手を挙げたことがない人に行ってもらうことになる。

 

ある意味コロナの「せいで」行きたくもない出張に行かなければならなくなった。いつも手を挙げている人が手を挙げなかった「せいで」行かなければならなくなった。

 

しかし、いつも行かない出張、いつも行かない場所。いつもならあり得ない状況。そんな中で行けるのは面白いじゃないか。

 

昨年末に落語を見に行きましたが、いつもなら満席になるはずの有名どころの揃い踏み。しかし、感染予防対策で1席ずつ空けてある。とすると、いつもならお隣さんに遠慮がちに使う必要のある肘掛けが、両方とも遠慮なく使える。出演されていた春團治さんが、

 

「皆さん、コロナのおかげでゆっくり座れますなあ」

 

とおっしゃっていた(この発言は、正確にはもうちょっと長く話されていた中の一節です)。

 

「せい」と考えるか「おかげ」と考えるか。「おかげ」と考えた方が、心のためにはいいように思います。

 

感染予防対策はしっかりして、出張に出かけましょうね。

 

#コロナ禍#真宗協和会#浄土真宗#真宗佛光寺派

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