人付き合い

先日、行きつけのワインバーで、その店の常連客でラウンジを何軒か経営されているママさんとたまたまお話しする機会がありました。

いろいろお話ししましたが、その中で、「年に1回だけお越しになって、大金を使ってくださるお客さんもありがたいですが、毎月定期的にお越しいただくお客さんの方がよりありがたいです」とおっしゃっていたのが印象的でした。

かなり意味合いと金額が異なりますが、ふと脳裏に浮かんだのは、寺でも、月参り(月命日のお参り)の風習が大阪を主として関西で残っています。それとは別に、年忌法要や葬式があります。先ほども申しましたように、金額はかなり異なる話ではありますが、月参りのお布施は金額的には低く、遠方ですと交通費で足が出る場合もあります。

それでも、月参りに寄せていただいている檀家さんとは、少しの時間とはいえお茶をいただきながらお話しすることもあり、どういった方なのか、ご家庭の状況はどうか、ある程度把握できます。そうしますと、月参りに伺うお家で、年忌法要や葬儀がありました際には、ご法話させていただくわけですが、話の内容などがスムーズに選択できます。

人間というものは、誰でも同じだと思いますが、いろんな側面を持っており、一度話をしただけでその人の全てを理解できるものではありません。仕事の付き合いだけでなく、プライベートな付き合いをしてみると、全く違う側面を垣間見た、ということも少なくありません。

会わなくても分かり合える関係は素晴らしいですが、とりわけ付き合い始めた頃にそうはならないでしょう。人付き合いは得てして煩わしいこともありますが、煩わしいながらも会っているうちに分かり合えるようになる、もしくは、やはり気が合わないと気づくのかもしれません。会わないのに気が合わないと決めつけるのももったいない。

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ここまで文章を書いておりましたら、こんなニュースに接しました。「友人がニセ情報をシェア、8割は指摘せず放置 理由は「面倒くさいから」」

人間関係が希薄になっていることは今に始まった事ではないですが、面倒でもしっかり対応する。その結果、相手が怒り出すのか感謝するのかで、今後の対応方法がわかります。人間関係は、めんどくさがらないに限ると、改めて思いました。