お盆その2

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お盆その2

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2017/08/16 お盆その2

お盆も終わり、今日は京都で五山送り火が執り行われる日ですね。

 

お盆は、ご先祖様がこの世に帰ってくる日とされています。その結果、なるべく早く来て、なるべくゆっくり帰ってほしいからと、(おそらく五穀豊穣祈願と融合したのでしょうが)キュウリの馬となすの牛を飾る習わしになっています。

 

もっとも、前回も申しましたように、真宗ではお盆はあくまでご先祖に感謝する日。私に至る数え切れないくらいのご先祖様の一人でも欠ければ、私はこの世にいません。この世に生まれ、仏法に出会わせていただいたことに感謝するのが、お盆です。ちなみに、先ほどのキュウリやナス、精霊棚や盆提灯などは、必ずしも必要ありませんが、飾ってはいけないというものでもありません。

 

お盆は、盂蘭盆会(うらぼんえ)であり、原始仏教の言語であるサンスクリットの音訳。そこまでは知っていたのですが、こういう説があることを、つい先日、知りました。

『「盂蘭盆」の本当の意味』

詳細はこの論文を読んでいただくとしまして、ご飯を乗せたお盆の意味だと説かれます。すなわち、お盆は、ご先祖に対して、みなさんがなさるように、食べ物を備えて感謝の意を示す仏事です。あくまで幾つかある説のうちの一説だろうとは思いますが、なるほど、とうなずかされました。

 

故事では、お釈迦様の高弟の母親が、餓鬼道に堕ちてしまっていて、逆さ吊りにされていて、食事を与えようとしても与えることができなかったところ、お釈迦様が全ての比丘に食事を与えたら、その一端が母親にも届くだろうとアドバイスされ、そのようにした、と言われています。(ここでは、盂蘭盆会はウラバンナ(逆さ吊り)の音訳だとされています。)

 

ご先祖様は、必ずしもお盆だけでなく、いつでも私たちを見守り、お浄土に救い取る手助けをする。すなわち、太陽の光のように、いついかなるときでも私たちを照らしてくださいます(夜でも、その光は地球に届き、また月を介したりして、私たちに届きます)。でも、日も長く、暑いこの時期に、ご先祖様に思いをはせ感謝することは、「自分はなぜ生きるのか」ということを問い直す、いい機会になろうかと思います。

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