院号と法名

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院号と法名

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2017/06/14 院号と法名

  •   FBにも書いた内容ですが、ご関心の高いテーマだと思いますので、こちらにも再掲しておきます。(なお、FBと連動しておりますので、この投稿がFBにも反映されますが、ご容赦ください。)

以前にも何度か書いたことのあるテーマですが、やはりみなさんお金の問題は関心が高いようですので(私のFB友達のタイムラインでも話題になっておりました)、再度記しておきます。

まず、法名と院号は別物です。法名(他派では戒名という場合も)は、必ずつけるもので、生前法名も可能です。私は、当然法名を持っております(釋真弘)。真宗の法名は端的で、だいたいは「釋」+2文字程度です(地域によってもう少し長い場合もあるようですし、女性の場合「釋尼〇〇」のように「尼」をつけることもあります)。
当寺では葬儀の際に、法名代を上乗せで(葬儀のお布施とは別に)いただいたことはありませんけれども、生前法名をいただく(門信徒が帰敬式を受ける)際は、当派では2万円程度だったと思います。

ただ、院号は本来は経済的に支えていただいた方に対して寺が感謝の気持ちで与えるもので、「院」がつくというのは、それこそ寺「院」1堂を建立できるほどの財を寄付してくださるような、大きな話です。したがって、貴族や武士といった特権階級が基本でした。
ちなみに院号と院殿号と、どちらが上かというのは諸説あり私もよくわかりませんが、現在では院殿号の方が院号より格上で、これまでの寺とその檀家さんとの関係性も大事で、ある本山では、2000万円出すから院殿号をつけてくれと言われても、断ったことがあるようです。

というわけで、院号が高い(からもっと安くしろ)というのはおかしな話で、絶対つけなければいけないわけでもなく、高いと思うならつけなければいいだけのことだと思います。私は、院号をつけるようにと言ったことはありませんが、院号をつけたいがそんなに高いのか、と言われたことはあります。記事の中にあるほどではなく(当派では20万円〜だったと思います)、しかも本山に納めなければならないので、つけたいなら支払っていただかないと仕方ないとお伝えしました。

院号をつけたいと考える人は急激に減っていますが、それでいいのだろうと思います。いくら高くても、寺のため仏教興隆のため故人のため、出してもいいと思う方だけがつければいいのです。阿弥陀様は、布施の多寡で差別はなさいません。

法名にせよ院号にせよ、ある程度知識のある僧侶なら、変なものにはしないと思いますが、もし気に入らなかったら、あるいは希望があるなら、気持ちを伝えられてもいいのではないかと思います。私は基本、ご遺族の気持ちに沿うように、俗名から1文字を用いた上で、仏教上の名としてふさわしいようにしています。

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