死ねない苦しみ

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死ねない苦しみ

ブログ

2018/02/18 死ねない苦しみ

最近、こんな記事を読みました。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/54243?page=2

 

死ねない苦しみ。

 

おそらく、多くの人は「死にたくない」と思って苦しいのだろうと思います。一休禅師は、おそらく茶目っ気だったんだろうとは言われていますが、「死にとうない」と言って亡くなられたとされています(一休さんが師事した高僧にも同じようなエピソードがあるようです。また「遺言」も遺されたようですが、これまた茶目っ気のある内容だったとか。一休さんらしいです)。

 

人間って、短命だったら「もっと行きたい」「死にたくない」と思うし、長命だったら「早く死にたい」と思うし、もちろん個人個人考えは違うでしょうけれど、苦しみを自分で生んでしまう生き物なのかもしれない、あるいは、その宿業から、苦しみからは逃れられないのかもしれない、と感じざるをえません。

 

ただ、そんな自分の人生をすべてひっくるめて受け入れる。それしかないのでしょうね。五蘊盛苦という苦がありますが、非常に難しい言葉で、私も確実に理解しているとは言えません。しかしながら、これだけは確かなのは、悟りを開いていないこの身は、苦を生み出す器のようなものである、すなわち、自らの心身が、苦を生み出す苦しみ、ということです。いろんなことにがんじがらめになって、身動き取れない苦しみとも言えるかもしれません。

 

人間って厄介なものですね。でも厄介だからこそ、面白い。そう思うしかないのでしょう。

 

「死にたい」と「死にとうない」。「死」が、苦しみの一つであることは間違いないようです。「死」に向かって進むしかない私たち。立ち向かうより、受け入れる方が、自分の心身には、優しいかもしれません。

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