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2020/09/14 政治について

政治家は、支持者のみならずすべての市民のために行動すべきです。

 

どうも最近は、選挙で勝てばすべて白紙委任されたかのように勘違いされている方が多い気がします。例えば有権者の半数が投票し、その過半数で決まっても勝ちは勝ち。選挙民から付託されたのだと堂々とおっしゃる方がいますが、選挙民100人中の25人超が投票すれば勝てたことになります。場合によっては、もっと少なくて当選した人もいるわけです。

 

投票を棄権する人は、当選者を信任したわけではありません。単にわからないとか、誰でもいいと思っているだけ。もっと言えば、別の候補者に投票した有権者もいるわけです。その方達が当選者に付託したのか。

 

先日、某有力政治家が、「政策決定したことに逆らうような官僚は当然異動してもらう」というような発言をされていて、心から震え上がりました。ちょうど「半沢直樹」で与党幹事長の圧力で誰も口出しできない雰囲気が醸し出されているのを、フィクションとはいえ見たところでしたし。

 

その政治家は真っ当なことを言っているじゃないかと思われる方も少なくないでしょうけれど、政治家も公務員も国民市民のための存在であって、公務員を政治家の使いっ走りと間違えておられるんじゃないかと私は感じました。もちろん、政策決定を完全に無視すればそれは問題ですが、こうした方がいいのではないか、こういう点では反対だ等、一定の意見を述べることは認めないといけないと思います。

 

政治とは無縁の生活を送りたいものですが、政治と日常生活は密接に絡んでいるところも多く、全く政治に無関心ではいられません。最近大阪で話題の争点は、本当に大きな問題です。制度の欠陥には目をつぶり政治的思惑で突っ走る推進派と、制度が論理的に破綻していることを正確に論破しているはずの反対派は、完全に分断された感があります。推進派は制度の欠陥を認めるべきで、それを改善すればいいと思いますし、まずもって、デメリットを認めないのは何かやましいことがあるからとしか思えません。

 

まず何よりも住民投票というもの自体が、罪作りです。説明不足だと感じている市民が多くを占めているのに、推進政党の広報ならいざ知らず、市の広報でさえメリットしか伝えない。メリットしかない制度なんて存在しないことは、誰だってわかります。

 

政治というのは、市民の分断を助長するものではなく、むしろ融和と求心力を発揮してもらわねばならないのですが、非常に残念な思いでいっぱいです。分断への加担はしたくありませんが(推進派には、反対派の真っ当な意見に耳を貸してくださいと声を大にして言いたいです)、市民の生活を悪くする制度に加担することもできません。

 

どちらが勝っても禍根が残る。簡単に「ノーサイド」とはならない住民投票には、本当に残念な思いです。中立中庸を、政治家にも肝に銘じてもらいたいです。

 

付記・どこの政党を批判するのでもなく、中立中庸に政治を批判したつもりです。

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