私が政治を語るわけ

超願寺

06-6631-8956

〒556-0016 大阪府大阪市浪速区元町1-12-3

lv

私が政治を語るわけ

ブログ

2020/10/06 私が政治を語るわけ

繰り返し繰り返し、同じことで申し訳ありませんが、政治についてです。

 

私は、お寺は政治に関わるべきではないと思っています。基本的に、政治はきな臭い世界。右や左や、与党や野党や、様々です。そのどちらにも関与せず、中立中庸こそが、寺の存在意義であり、政治イデオロギーにかかずらわず、何ものをも否定しない、それが寺であるべきです。

 

にもかかわらず、今回都構想について語っておりますが、詭弁に思われるかもしれませんけれども、端的には、これは寺というより法律学の研究者の良心として、発言しておるということに他なりません。都構想(地方自治、行政学)の専門家ではありませんが、研究者として、懸念を感じていることに対して懸念を表明せず、わしゃ知らん、という態度はまた、たとえ寺の僧侶であっても、できません。私の中では政治というよりも、制度としての危険性を語っているつもりです。

 

しかも、お寺といってもいろいろあるかと思いますが、浄土真宗は在家仏教。僧侶も剃髪せず(してもいいですが)、仏事以外は一般在家の方と同じような生活をしていることがほとんどです。この世では、この世の生活をする。寺であっても、この世に存在するのであって、霞を食っているわけではなく、根無し草でもありません。

 

たまたま私は僧侶であると同時に法学部に奉職する身です。そんな私ですから、制度としておかしいことにはおかしいと言いたい。また、大阪市民でもあり、確かに大阪府民でもありますが、大阪市を残したままでもできることを、わざわざ廃止する意味がわからない。

 

政治的には是々非々です。ですが、都構想という名の大阪市廃止構想には、懸念しかありません。政治的には、うまくやってくれるかもしれませんが、制度的には、「非」です。都構想を言い出した政党がどこであれ、「非」です。もっとも、言い出した政党には、もう少し公正公平を重んじ、弱者保護を重視する政党になってほしいとは思っています。

 

これが、私が政治を語る理由です。寺の住職というより、研究者として、大阪市民として語っていると、ご理解いただければ幸いです。政治から離れて、平等で差別のない社会を目指したいとは思っていますが、公正公平な社会のためにもし政治しかないのであれば、政治を語ることも厭わないつもりです。

 

都構想については、私見はこれまでも語っていますが、別途申し上げたいことがありますが、それは改めて述べたいと思います。

TOP