天罰が下る?

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天罰が下る?

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2024/03/15 天罰が下る?

先日、こんなニュースを目にしました。いろんな媒体から記事が出されていましたが、今回は、弁護士JPニュースから引用しておきます。

 

高知「ゴトゴト石」器物損壊、影響は“前科”にも…「罰金刑」受けた大学生6人の“重すぎる”代償

 

概要は以下のとおりです。昔から落ちそうで落ちないことから、受験生等に人気があった大きな石を、それなら落としてやろうじゃないかと東京の大学生6人がレンタカーを借りて現地へ。力任せでは動かないのでジャッキなど道具も買い込んで悪戦苦闘したものの落とすことができず、一方で揺らすこともできなくなった。すなわち、「落ちそうで落ちない」のではなく、何もできないただの石になってしまったようです。

 

これに憤った地域住民が警察に相談するも動いてくれず、しかしそれでも納得できずに500人の嘆願署名を持って訴えたところ、警察も重い腰を上げて摘発。最終的に、6名の大学生は器物損壊の罪で罰金刑を受けたというものです。詳細は、リンク先などのニュース記事をご参照ください。

 

今どき天罰もなかろうし、落ちない石を落として神をも恐れぬ自分達をアピールしようじゃないかと思ったのかどうかはわかりませんが、やったことは若気の至り。迷惑系なんとかチューバーと発想は同じで迷惑千万。

 

ところで、神や仏にいわゆる罰当たりなことをして本当にバチが当たるのかというと、こればかりはよくわかりませんし、「罰が当たるぞ」と言って脅す人がいれば、そんなことはないよと諭したくなるのが、僧侶としての私。でもね。

 

少なくとも、天罰など下るわけがないと言ってそういうことをすること自体がすでにバチが当たっていると思います。例えば鳥居に立ち小便したところで何も起こらないよと、そういうことをするだけで、すでに人間以下の振る舞いですね。犬猫が悪いというわけではないですが、犬猫と変わらぬ所業。

 

それに、たとい神仏は赦したとしても、この世のルールを破った以上、罪を償うことは必要です。実際この事件でも、器物損壊で罰金刑、前科者には違いありません。ちなみに交通違反でも重大な場合は罰金刑が課されますので、同じく前科がつきます。

 

さらに、民事罰として、損害賠償責任が発生するものと思われます。いくらになるかはわかりませんが、受験生らのお参りがひっきりなしだったのがピタッとなくなったとのことですし、村落で唯一に近い観光資源であったとすれば、休業補償的なものもあるでしょうし、少なくともその修復にかかる費用くらいは負担の必要がありそうです。決して小さい額ではない。もちろん、被害を受けた方が提訴すればですが。

 

事実上、天罰が下ったと言っていい状況です。若気の至りでは済まない、明るくない未来が待ってるでしょう。

 

洒落ではありませんが、このような事件を「他山の石」として、善悪を見極める目を養いたいものです。もちろん、神仏の判断する善悪と、煩悩具足の凡夫の判断する善悪とは、必ずしも同じではありませんが。

 

明るくない未来と言いましたが、本人たちの今後の行い次第で明るい未来にすることもできると思います。6人の若者に対しては、この大失敗を糧にして成長してもらいたいと切に願います。

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