お盆の意味-佛華をお供えしました

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お盆の意味-佛華をお供えしました

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2022/08/09 お盆の意味-佛華をお供えしました

もうすぐお盆ですね。

先代住職の初盆を迎えるにあたり、佛華をお供えしました。そのことは後で申し上げるとしまして、お盆の意味について、先にお話ししたいと思います。

 

浄土真宗では、阿弥陀如来のお力で必ずお浄土にいけると考えますから、まずその段階で「冥土」(お浄土に行けずに迷っている状態)という考え方はありません。したがって、「ご冥福をお祈りする」ことはありません。あくまで、原理原則からすればということですので、ご了承ください。

 

そして、お浄土に生まれ変わることが往相回向、そして、この世に戻ってきて衆生をお浄土に生まれ変わらせる阿弥陀様の手伝いをするのが還相回向。お化けになって戻ってくるわけではなく、千の風になって見守ってくださっている感じだと、私は思っています。

 

これを前提とすれば、お盆の逸話は真宗的ではありません。お盆だけあの世から戻ってきて、16日の送り火でお浄土に戻っていくわけではない。いつでも、私たちを見守りにこの世におられるわけですから。

 

では、なぜ真宗でもお盆のお勤めをするのか。特に、初盆ですね。

 

真宗の法要は、すべからく報恩感謝です。故人を苦のない世界にお送りいただいてありがとうございますという、阿弥陀様への感謝。生前のご恩をありがとうという、故人に対する感謝。感謝のお勤めなのです。

 

ちなみに、お盆はなぜこのように暑い盛りにあるのかという質問を受けたことがありますが、詳しいことは私もよくわからないものの、一説によれば夏安居(お釈迦様の時代から僧侶は雨季の時期一ヶ所にとどまって修行をしたそうです)の明ける時期に僧侶への労いをするためでもあったとのこと。ちなみにお盆の元となった盂蘭盆会自体はお釈迦様の弟子であった目連のお母さんが地獄へ堕ちて大変な思いをしているのを救うためにしたとされていますが、詳細はまた別途。

 

ということで、真宗のお盆では、きゅうりの馬や茄子の牛は飾りません。馬に乗ってこの世に急いで帰ってきてね、牛に乗ってあの世にゆっくり帰ってねという考え方自体がないからです。

 

でも、ご先祖を敬い、弔う気持ちにいいも悪いもありません。きゅうりや茄子を飾っていけないわけではないです。「君たちがいて、僕がいる」という故・チャーリー浜さんの名文句ではありませんが、ご先祖さまがいて、僕がいる。そうであるなら、供養する気持ちは大事ではないでしょうか。

 

さて、先代住職の初盆の件。写真は、よく見えないかもしれませんが、フクロウの置物が大量に置かれています。「不苦労」の語呂合わせで、フクロウは縁起物とされますが、先代はフクロウ集めが趣味でした。集めていたものを一堂に並べると、壮観でした。初盆ですし、ちょうどいいお披露目かなと。

 

もっとも、先代は苦労の多い人生だったと思います。縁起担ぎは悪いことではないですが、必ずしも良くはならない。まあ、そんなものでしょう。

 

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ススキとユリをメインに、目一杯の菊でお浄土をイメージしてみました。お盆にだけこの世に帰ってくるわけではない先代。お盆にも、お盆以外でも、私たちを見守っていてくれる。それは、阿弥陀様の光の一部となってのことであるから、阿弥陀様にも感謝する。お盆は、真宗の他の法要と同じく、報恩感謝の法要なのです。

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